離婚したときの厚生年金の分割制度(合意分割)

2014年5月実施の2級学科試験の問題です。離婚したときの年金の分割制度についてですね。

離婚時の厚生年金の分割制度(合意分割制度)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1.合意分割の対象は、離婚当事者の婚姻期間中の厚生年金保険の保険料納付記録である。
2.合意分割の請求は、原則として離婚をしたときから2年を経過するまでの間にしなければならない。
3.合意分割では、離婚当事者双方の合意または裁判手続きにより按分割合(分割割合)を定める。
4.元配偶者から分割を受けた厚生年金保険の保険料納付記録に係る期間は、老齢基礎年金の受給資格
期間に算入される。

合意分割制度というのは、離婚したときに、婚姻期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を当事者間で分割することができる制度です。例えば、結婚していた期間に夫がサラリーマンで妻が専業主婦だったとしても、妻が老齢厚生年金をもらえるわけですね。

分割されるのは年金額ではなく、標準報酬月額や標準賞与額であるところがポイントです。分割された分は、自分が労働したものとして厚生老齢年金が計算されるわけです。自分で働いていた期間がある場合は、分割した分を足して老齢厚生年金の金額が計算されるわけですね。

「1.合意分割の対象は、離婚当事者の婚姻期間中の厚生年金保険の保険料納付記録である。 」に書かれていることは、まさにそういうことですね。ということで、「1」は正しい記述と考えてよさそうです。

ちなみにこの請求は、離婚してから2年以内にしないといけません。つまり「2」も正しい記述だと考えられます。

どういう割合で分けるかは、まずは話し合いで決めます。ただ、合意がまとまらない場合は、どちらか一方が求めることで、裁判所で按分割合を定めることができます。民事訴訟のほか、審判手続やら調停手続きというのがあるようです。ということで、「3」の記述も正しそうです。

ちなみに、この按分は老齢基礎年金を計算する場合には関係がありません。つまり、「4.元配偶者から分割を受けた厚生年金保険の保険料納付記録に係る期間は、老齢基礎年金の受給資格期間に算入される。」という事実はありません。

ということで、「4」が正解と考えてよさそうです。


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